HAL日記


BACK   TOP  NEXT

11月30日(日)  アップデートの季節
  
トレンドマイクロ社からウイルスバスター契約更新の振込用紙が届いた。ノートパソコンにはウイルスバスター、デスクトップパソコンにはシマンテック社ノートン、インターネットセキュリティーを入れているのだけど、ほぼ同時期に購入したので続々と更新の案内がやってくるから面白くない。ホームページビルダー7の方は別に新しくする必要も無いがウイルスは心配なので更新するけどなんとなく腹立たしい。

ショップの店員さんによると「常時接続になったらウイルスが入ってきて当たり前ですよ」といわれたがいまだかつてウイルスに出会ったことが無いのは運がいいのだろうか、それともソフトが未然にシャットアウトしているのか。ソフトから「仕事しましたよー」っていう知らせも無いのだけど。

最近”トロイの木馬”を仕掛けられた”トロイ僕”っていう話を読んだけど本当に怖いのは大手電気店の店員が”スキミング”やって逮捕されたような、ああいった人間じゃないだろうか。トロイを仕掛けるやつは犯罪であることを承知してこそこそやるけど、店員さんが同じことをやると社会全体の信頼関係とか、流通システムが根底から覆ってしまいそうな気がする。対人スキャンみたいな機械が必要な世の中は怖い。
  

 

11月29(土) もうピアノが弾けない
バッハの曲は複音楽といわれる種類のもので、伴奏があってその上にメロディーを演奏するという、現代の主流の音楽ではなく、よく似てはいるけど違う複数のメロディーが同時に絡み合いながら流れるので、演奏するのも聴くのもとても難しくごちゃごちゃした印象を受ける。だからバッハの晩年には、もうすでに新しいスタイルのすっきりとした音楽がもてはやされる様になり、やがてバッハも忘れ去られ、彼の曲も歴史の中に埋もれてしまった。

バッハが見直されるのは彼の死後100年を待たなければならなかったが、当時彼の曲を発掘した音楽学者たちはたくさんの傑作に驚くと同時に、理解できない曲も存在して「いったい何のために、どうやって演奏するのだろう」と首を捻るも曲もあった。

今の時代には、ジャズやポップスといったジャンルの曲にもバッハは欠かせない。例えばCMのバックミュージックを取り上げてもそのことが良く理解できる。ボーダフォンの木琴で演奏されるコロコロした感じの曲は、学者が首を捻ったという”無伴奏バイオリンパルティータ”の一部なのだ。

フランス組曲は三つの声で歌うような曲なのだが、ソプラノ、アルト、テノールのアルトの部分が重要なのにこれがなかなか聞こえない。楽譜を見ればはっきりとわかるのだけど耳に三つの旋律が分かれて聞こえない。2年前まで良くこんな曲を弾いていたものだと今ではびっくりしている。


バッハ:フランス組曲2番からクーラント
 


11月28(金)曇り 祈りのかたち
 歩いて遍路をしていると、車遍路の方や団体さんたちから「えらいねえ」とよく言われたが、この「えらい」は”偉い”ではなく「大変ですねえ」という意味かと思う。足は大変だったが実のところ心は晴れ晴れとして楽しかったから、こんな言葉をかけられるとやや気恥ずかしい思いがしたものだ。

 だから歩き遍路が、車遍路やその他に比べて偉いとは少しも思わない。残念なことだが歩き遍路至上主義みたいな方にも出会うことがあった。しかし祈りというものは形のあるものではないだろう、それなら心のこもった祈りがあれば車でも何でもいいのではなかろうか。

 徳島を過ぎ、連れ合いが消えてから読経の練習のために名も無いお堂の前に立ってたどたどしいお経を詰まりながら読んでいたところ、格子戸の向こうでなにかが動いたのが見えた。背筋が寒くなって経を読むのをやめたらお堂の中から一人のおばあちゃんが出てきた「歩いて遍路なさっとるの、えらいねえ」と声をかけられたが、このおばあちゃんは体が少し不自由のようだった。脳梗塞で倒れ、回復したが少し体に麻痺が残ったの出そうだ。

 「早く体が治ったらいいですね」と言ったら「リハビリしとったらそのうち直るだろうからあまり心配はしとらん、それより東京に住んでいる息子の会社が倒産して・・・」お婆ちゃんの祈りの訳は自分の体のことではなく(このお婆ちゃんの息子さんだから僕と変わらん年頃だろう)息子さんの健康のことらしい。祈りというのは本来こういった無償のものなら遍路に回らなくても近所のお堂で十分なのではないだろうか。祈る気持ちが純粋なら形を問われることがあろうはずもない。
  
  
   
僕の祈りのイメージ
バッハ:フランス組曲2番からアルマンド
 


11月27(木)曇り ワインの新酒
ボージョレー・ヌーボーが良かったので、今年のワインは何でもいいのかと思って、モロッコ産のワインを買ったら、これが悪くない、980円。

うーむ!今年からワインに凝ってみようかなあ、あ!でも白とロゼはまだ飲んでなかった。国産の”おたる”のファンなんだけど新酒はまだみたい。

それにしてもメルシャンのウイスキー、”オーシャン”43°はなかなかいける。なんでこれがボトルで450円なん?

ヴィヴァルディ:マンドリンコンチェルト第三楽章

 


11月26(水)曇り Tomb Raider 
 映画 トゥーム レイダー 、直訳すれば”墓荒らし”と言うのだろうか。インディージョーンズのシリーズが過去の話であったのに対して、こちらは近未来の話で、主役は女性学者だがこれが大変魅力的で、しかもロボットとも戦えるスーパーウーマン。

話の筋は、定番。強大な力を手に入れるために、呪われ隠された秘宝を探し出す途中に宿敵が現れ…。トゥーム レイダーUも見よう。単純で面白い。それにしてもキルビルってどうかねえ、あれ面白いのかあ?

昨日の続き  
ヴィヴァルディ:マンドリンコンチェルト第二楽章
 


11月25(火)曇り 子は”かすがい”
知人が離婚して子供を引き取り育てているが「母子家庭には優遇制度があるのに父子家庭は何にもないから損だし、仕事で出張するので子の面倒を男が見るのは大変だ」とぼやいていた。それでも家に帰れるときは食事を作って、弁当まで作っで持たせるのだから立派だ。虐待死のニュースを聞くたびに彼のことを思い出すが、世間の阿保親に彼の爪の垢でも送ってやりたい気持ちになる。

というわけで映画:クレイマー・クレイマーを思い出した。離婚して男親が子供を育てるのだが失敗だらけで会社もくびに。しかしやがてその散々な苦労も実り、子供との信頼関係が築けたと思ったら、裁判で子供は母親の元に引き取られることに・・・でも最後は子供のピュアな心が夫婦を元通りに・・・。テーマ曲はヴィヴァルディのマンドリンコンチェルトをギターで伴奏したもの。


ついでに以前のページのフルートのページにピッコロ協奏曲もアップ


ヴィヴァルディ:マンドリンコンチェルト第一楽章

 


11月24(月)雨 連休の京都へは心して出かけるべし

連休のなかび23日の京都は最悪だった。京都駅の前のバスターミナルは金閣寺や銀閣寺行きの観光客でごった返していたが、仁和寺行きは空いていたので助かったと思ったら帰りは2時間もかかってしまった。11月の京都は甘くない。


映画:戦場のピアニストのオープニングで演奏される曲ノクターンは名曲中の名曲として他の楽器用にも多く編曲されて愛奏されている。

ショパン:ノクターン20番
 


  

11月23(日)曇り 仁和寺

仁和寺にある法師、年寄るまで石清水を拝まざりければ心憂く覚えて…       
                 
吉田兼好の徒然草にしばしば登場するこのお寺の名は知っていても、僕の菩提寺が真言宗 御室派で、総本山が仁和寺だと知ったのはつい数年前、菩提寺の御住職のホームページを見てのこと、恥ずかしいことおびただしいので心憂く覚えて、紅葉の撮影がてら出向いた。                                        

 JR京都駅からバスで御室仁和寺(おむろにんなじ)まで30分と少しかけて山門の前に到着してその大きさに驚いた。お四国の何処のお寺よりも威容を誇っている。庭園のなんと広いことか。天気は残念ながら曇っていたので写真はろくなものが撮れなかったし、御室八十八ヶ所というのも回れなかったので次の機会に出直すことにする。    

それにしても徒然草には、たびたび仁和寺の法師が登場し(仁和寺に友達がいたのではないかという説がある)醜態を晒しては兼好法師にこき下ろされているが、よほど仁和寺和寺がきらいだったのだろうか、詳しいことは知らない。  
                                                                  

                      
  

11月22(土)晴れ 今年のワインはGOOD

またまた結願祝いで招かれた。ただ酒も具合が悪いのでボージョレー・ヌーボーを一本買って持って行った。輸入元サントリーと書いてあったのを見て少しがっかりしたけど、飲んでみたらなんとも美味い。ワインの味を表現する力がないのは寂しい限りだが、せめて写真でも掲載して記憶にとどめる事とする。 写真削除                


   

11月21日(金)曇り 燃え尽き症候群
日本橋の電気街の大手パソコンショップで、パソコンのCPUを買ったが、もはや新品のペンティアムVなど何処にもなかった。店を出て裏通りの中古ショップを覗くとセレロンの中古が600円から売ってあったがこれは動かなかった。マザーボードも3980円から新品があった。探せば安いのが見つかるもんだ。

先日高野山へ一緒に行った飲み屋のマスターが久しぶりに店を開けたので顔を出して飲み仲間に結願報告したら皆に酒をおごって頂いた。この調子で2〜3軒の店を回ると一週間ぐらいはただ酒が飲めるのだろうか。以前知り合いがゴルフでホールインワンをやって保険金を受け取り、1ヶ月ほど飲み歩いたらすっかりか体を壊してしまったと語っていたのを思い出す。TELさんもこの調子でしばらく飲み歩いたらしいが、やがて反動が来て遍路をしていたときの緊張感が薄れて普通の人以下になったのだそうだ。

僕はといえば結願した喜びより何か空しい気持ちに支配されている。バーンアウト症候群とでも言うのだろうか、燃え尽きたのかもしれない。これからモチベーションを上げる方法を模索していく。

ショパン:ノクターン1番
 


11月20日(木)雨のち曇り ボジョレー・ヌーボー解禁日
ワインといえば赤ワインが好きで、しかも新しいやつがいい。古いワインは当たり外れが沢山あって、高い金出して買っては見たものの酸化してしまっていて飲めないことがままある。今日、スーパーに行ったらレジのおばちゃんが

「ヌーボー入りましたよ、おひとついかが」

というものだから、手を出しそうになったが、まあ待て、来週になればもう少し値が下がるはずだ。それからにしようと思ったら

「今年の出来はとてもよくて、テレビやラジオで美味しいといってますよ」

まだ言のか、よほど買おうかと思ったのをぐっとこらえて焼酎を買った。これは40番観自在寺の前のプラザ御荘というホテルに泊まったときに“だるま焼酎”を飲んで「変なウイスキーよりこの方がましか」と感じて、というより毎日歩いていると何を飲んでも美味しかったのでそれ以来くせになってしまったからだ。

今週はウイスキーの焼酎割りを飲んで、来週からヌーボーでも飲んでみるか。


11月19日(水)曇りのち雨 千日回峰
NHKアーカイブスで以前の番組「千日回峰」をやっていた。ずいぶん前に見た気がするが、あのころは「すごいことをするな」くらいにしか思っていなかったが、今ならあれがどれほど厳しいものか、何処が厳しくて何故そこまでするのかが理解できるような気がする。

まず、一日60kmから80km歩くというのは相当な健脚だということ。僕が四国を歩いたのは最高で45km程度だったからその倍を歩くわけだが、これは健脚の方なら難しくはないだろう、遍路道中で出会った方の中には修行僧もおられて、歩けるときに歩いて、眠りたい時に眠るという遍路をして、やはり80km近く歩くのだそうだ。

しかし千日回峰は滋賀県比叡山のこと、冬は豪雪、しかもおなじ道を3年間も歩き続けるなどということが出来るのだろうかと思ってしまう。へんろで苦しい道といっても、いかに険しかろうと一日で歩き通せない道はなく、山中で野宿するのを避けようと思えば何の問題もなくできるのだから。

ロシア式の拷問というのを聞いたことがある。捕虜になった者に、自分が入れるだけの穴を掘れとスコップを手渡し、穴を掘り終えると今度は、元に戻せと言われて、また穴を埋め戻し、埋め戻すと今度はまた穴を掘れと言われて、それを数日間続けるとたいていの人が「目的のない、達成感のない、不毛な労働」に耐えかねて精神を病んでしまうのだそうだ。

遍路を苦行と勘違いして始めた僕だったが、全く違った。とても楽しい一ヵ月半だった。野宿をしてもおなじ、托鉢したとしても同じだろうと思う。肉体の痛みは辛くても精神的には楽しいもので、ひょっとしたら千日回峰も楽しいのかもしれないと思う。苦行もまた喜びに変えることが人には出来るのかもしれない。


11月18日(火)晴れ デスクトップパソコンが逝った(かも)

 遍路に出発する直前にパソコンが動かなくなったのは確認していたが「OSを修復したら何とかなるだろう」と、高を括っていたけど帰って来て本格的に修復しようとしたがさっぱり動いてくれない。色々試したが結局マザーボードの問題かもしれない。こいつは僕が産み落として育てたやつなのでそう簡単に逝かせる訳にはいかないのだ。

 明日はマザーボードを買って蘇らせるぞー。


遍路道中の険しい山道に差し掛かるとどういうわけかショパンの曲が頭の中を駆け巡った。その曲バラード第一番は、映画:戦場のピアニストのクライマックスで弾かれる曲

ショパン:バラード第一番 Op23
 

BACK   TOP  NEXT