ら  ん   か   み  ち

 
HALとは  遍路の形  巡礼行路   クラシック音楽
過去BBS BBS'05− GOLF メモリー NOVEL
     
  
    らんかみちとよんでいただけたらと思っています

 その昔、中国のあるところに一人のきこりがおりました
。彼がいつものように斧をかついで山へ分け入りますと、洞窟のようなところで二人の童子が碁を打っているのを見つけました。碁が大好きな彼が喜んで覗き込みますとこれがたいそう面白く、ついつい見入ってしまいました。

 やがて彼がお腹をすかすと「これでも食べておけ」と、童子が“なつめ”の実をくれました。この実はからは、えもいわれぬおいしい汁が出てきて、いつまでも涸れることが無かったといいます。

 長い時間、飽きもせず碁を見ていましたが「お前はもう帰った方がいいだろう、斧の柄(え)が爛(くさ)っているから」と童子に言われ、持ってきた斧を持ち上げると、はたして柄が折れてしまったではありませんか。

 驚いて村に帰りましたが、村の景色はすっかり変わってしまっていて見知った人は誰もいません。よくよく聞いてみましたら、彼が山へ入ってからもう百年が過ぎていたのでした。

 浦島太郎の話に似ていますが、この話から「爛柯」は囲碁そのものを意味するようになりましたし、また何かに夢中になって大事な物事を忘れてしまうという意味にもなりました。転じて、何かを一所懸命するという場合にも使われるようです。

 私は集中力の欠如した男ですので、この言葉を戒めの意味で座右の銘としたいと考えます。無為のうちに過ごしてきた今までの時間を取り戻すことは出来ませんが、残りの人生、爛柯のうちに道を歩き、夢中で生きてみたいと思っているのです。



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